beachmollusc ひむかのハマグリ


海辺の浅瀬は水産動物のこども達のゆりかごです
by beachmollusc
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海辺の自然を取り戻そう
 自然の恵みを後世に残すためには、その生態と環境を深く、よく知ることが基本です。

 海岸の浅瀬、干潟や砂浜は資源生物のゆりかごです。
しかし、それにおかまいなしに埋立てや海岸構造物の建設、水質汚染も加わって、日本中の水辺、海辺の環境は撹乱され、破壊されてしまいました。その結果、ハマグリなど干潟の動植物の多くが絶滅危惧種となっています。

 このブログでは、主に砂浜環境の保全を念頭において、日本各地の山、川、海の姿を調べて見てまわったこと、
そして2006年5月に移住した日向市の海辺と里山の様子や生き物などを紹介します。

このブログにリンクを張ることはご自由にどうぞ。

    - 自己紹介 -

大学院博士課程修了後7年間の海外での研究と28年余り大学教員をしていました。

海の無脊椎動物(貝、ヒトデ、サンゴ、クラゲなど)が専門、自称の学位は Doctor of
Underwater Marine Biology
(DUMB:バカセ)

楽観的な悲観論者または悲観的な楽観論者:生態的に無理をしている人類の滅亡は近いだろうが、それも自然の摂理じゃないのかな

せっかちな慎重派:ゆっくり
見極めて急いで集中的に
お仕事します

好きなもの:日本蕎麦が一番、パスタ・スパゲッティ、うどんもよし、つまりメンクイです

嫌いなもの:人混み、投棄ゴミ、マスゴミ、脳衰官僚

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天災、人災、官災

林道で車を飛ばして転落事故を起こすようなドライバーが実在していることがニュースに出ていました。

交通事故:林道で車が横転、男性1人死亡--南砺 /富山
毎日新聞 2009年7月27日 地方版

 26日午前0時40分ごろ、南砺市才川七の林道で乗用車が横転し、乗っていた同市土生新の会社員、栗山楊平さん(18)が車外に放り出され、全身を強く打ってまもなく死亡した。同乗していた友人のアルバイト男性(19)=大阪市=は頭や手に軽いけが。南砺署によると、現場は市西部の山間にある片側1車線のS字カーブで、同署は運転者や事故原因などを調べている。【野上哲】

上の記事は事故の背景に触れていませんが、別ルートの情報(自動車関係サイト:レスポンス)でその背景が詳しく説明されています。
林道で横転、1人死亡…カーブが多く走り屋に人気の道 2009年7月29日
http://response.jp/issue/2009/0729/article127888_1.html

26日未明、富山県南砺市内の林道を走行していた乗用車が路外に逸脱、横転する事故が起きた。乗っていた2人のうち、1人が車外に投げ出されて死亡。もう1人も軽傷を負った。警察では運転者の特定を進めている。

現場は幅員約3.5mで、カーブの連続する区間。石川県との県境付近に位置しており、カーブの多さから、いわゆる「走り屋」のクルマも多いという。

富山県警・南砺署によると、事故が起きたのは26日の午前0時40分ごろ。南砺市才川七荒山付近の林道を走行していた乗用車が路外に逸脱。弾みで横転した。

クルマには男性2人が乗車していたが、このうち18歳の男性が車外に投げ出され、全身強打でまもなく死亡。同乗していた19歳の男性も頭部打撲などの軽傷を負い、近くの病院に収容されている。

警察では2人のどちらが運転していたのか特定を急ぐとともに、シートベルトの着用状況についても調べを進めている。      《石田真一》


街で粗暴運転をして壁や電柱に激突する事故とほとんど同じレベルであることがわかります。富山の林道で走ったことはありませんが、事故があったのは幅3.5mというから普通林道でしょう。対向車とすれ違うのがやっとの道幅で、路肩はガードされていないかもしれません。(緑資源林道の7m幅の高速自動車道とは異なる世界です:宮崎県の林道を利用する「飛ばしや」はいまだに見かけません)。

自分の林道探検では、絶えず周囲の状況を見ながら土砂崩れの危険に巻き込まれないように注意しています。最近、まとまった降雨があり、弱い地震もあったので、出かけるのを控えています。近所の多くの幹線林道は生活道路でもあり、車の通行はそこそこあって、崩れたらいずれ補修工事が入ります。

路上に落石が多い場所は危険度が高いので、そのような所では特に慎重に走っています。

役所がそこらじゅう、滅多やたらに「落石のおそれあり」という看板を出していますが、落ちている石を見れば状況が明確にわかりますので、「余計なお世話」です。もし不注意な誰かが落石で事故に会った時に、{看板で注意しておいただろうが!}と道路管理上の責任を逃れるための口実でしょう。

どうせ落石注意の看板を出すなら、このようなものが良いと思います。これは酷道388号線にあります。
e0094349_12361126.jpg

看板が面白過ぎると、わき見運転の危険が生じます。

「天災は忘れなくてもやってくる」という諺があるそうですが、九州で高速道路を走行中に土砂崩れに巻き込まれた痛ましい事故がありました。これは天災だったのでしょうか。

高速道路を建設し、管理運営をして(通行料金を取っている)道路公団の成り代わり、西日本高速道路株式会社(九州支社)のホームページに、通行止め(現在も続いている)のお知らせが出ています。
http://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/kyushu/h21/0730/

九州自動車道の崩落事故は人災である JC-NET [ 2009年7月30日 ]
http://n-seikei.jp/2009/07/post-920.html

2名が亡くなった九州自動車道の土砂崩落事故、災害対策専門家委員会の委員長九州大学の落合英俊副学長は29日現地調査した結果、土砂崩れが起きた原因として
① 現場の地形は水が集まりやすい谷である。
② 土壌は水を含むと崩れやすい土質
③ 局地的な集中豪雨だった
の3点を指摘した。
また、現地調査の結果、山の斜面には崩れる可能性のある土砂が、まだ2千立法メートル近く残っていることが確認されたとのこと。
 ここで注目されるのは、地形及び土壌である。同じ場所で過去も豪雨により土砂崩れを起こしており、その時地形や土質を詳しく調査して本格的な対策を講じていたら、今回のような事故には至らなかった可能性が高いことである。
2名が亡くなり初めて委員会が設置されメンバーの各専門家による調査があったが、過去の土砂崩れ対策そのものに原因があり、亡くなった2名はまさしく道路公団(NEXCO西日本)の道路管理の杜撰に起因した人災といえる。
自動車道は多くが山間部を走っており、同じような事故が発生しないよう、全国の自動車道道を専門家による調査を実施すべきである。予想を超える豪雨であったとかは理由にならず、異常気象により今後とも多発すると思われる集中豪雨から国民の命を守るためにも実施すべきである。
高速料金や公共投資もこうした安全のための投資に限れば国民も納得もしよう。


九州道の2人死亡事故現場、6年前にも土砂崩れ(2009年7月28日 読売新聞)

 福岡県大野城市の九州自動車道で土砂崩れのため2人が犠牲になった事故で、現場では2003年7月にも雨による小規模な土砂崩れがあり、車が土砂に乗り上げる事故が発生していたことが分かった。

 当時、同自動車道を管理していた日本道路公団は補強工事を行ったが、今回は想定を上回る規模で起きた。

 西日本高速道路九州支社(福岡市)によると、03年に土砂が流れ込んだのは今回と同じ場所と、その約100メートル北側の2か所だった。崩落した量はそれぞれ300立方メートルと200立方メートルで、高速道脇の金網フェンスを突き破り、道路上に流出。下り線を走っていた車1台が土砂に乗り上げた。

 事故後、同公団は金網フェンスをやめ、高さ約3メートルの鉄筋コンクリートの側壁を設けた。同じ規模の土砂崩れの被害を防げる計算だったが、今回は03年の10倍の約3000立方メートルの土砂が崩落した。同支社は「想定を上回る土砂流出で事故を防げなかった。近く設置する第三者委員会で対策を検討したい」としている。

 一方、西日本高速道路の要請を受け、28日に調査した独立行政法人土木研究所(つくば市)の専門家は、03年の土砂崩れによって地滑りが起きやすくなり、今回の豪雨で地滑りが発生した、との見方を示した。

 調査した藤沢和範上席研究員によると、現場上の山では新たな亀裂は見あたらず、崩落が拡大する兆候は少ないという。ただ、崩れる可能性がある土砂が一部残っているとして、当面、土砂の計測器や大型土のうを設置するほか、通行止めを決める基準雨量を5~7割減らすことなどが必要と指摘した。


想定を上回ったら「天災」になってしまうようですが、これでは山岳地帯の高速道路のドライバーは豪雨の中で「ロシアン・ルーレット」をやっているようなものでしょう。

しかし、新聞社によっては「天災」として過去の話にしてしまう所があります。

平成15年にも付近で土砂崩れ、2人死亡の九州自動車道 (産経ニュース) 2009.7.30

 豪雨による土砂崩れにワゴン車が巻き込まれ2人が死亡した福岡県大野城市の九州自動車道で、今回崩壊した斜面とほぼ同じ場所で平成15年にも土砂崩れが起きていたことが29日、分かった。

 西日本高速道路九州支社によると、15年7月19日未明に土砂崩れは発生。直近の降水量は1時間に71.5ミリだった。崩壊した土砂量は今回が推定約7千立方メートル(路上に約3千立方メートルが堆積)で、15年は約300立方メートル(同約200立方メートル)。

 同社は29日、原因究明や復旧のため第三者による災害調査検討委員会を福岡市内で開催。委員会後の記者会見で九州大副学長の落合英俊委員長は「15年の土砂崩れへの同社の対応は十分だった。今回の引き金になったとは考えにくい」との見解を示した。


以上の様に、同じ事故の報道でありながら、人災と決め付けているサイトと、調査検討委員会の結論が出る前に天災であることを示唆したサイトがありました。

こういった事故は、人災か天災かを議論するものではなく「官災」というカテゴリーに属する問題でしょう。薬害エイズや肝炎で見られたのと同様な「官の責任者による不作為」が背景をなしているとも考えられます。道路公団は天から舞い降りた人たちによって運営されているようですから、同質・同根と思われます。日本の中央官庁の役人という種族には「無謬神話」というのがあって、何が何でも「自分達は間違っていない」ということにする習慣・伝統があるようです。

最近の福岡と山口の豪雨災害では数え切れないほど多くの場所で斜面崩壊、崩落が起こっていたようです。被害・被災者が出た所では現場の状況が詳しく報道されますが、災害の背景に切り込んだマスコミ報道は見当たりません。記者達の頭には事故の発生の原因と再発防止に関わる基本情報を追求する意欲が無いのでしょう。

NPO法人、エコシステムの平野虎丸さんはブログで林野庁の暴走を追及しています(本も出版されました)。森林の環境保全をそっちのけにして破壊的な林業を続けている官製自然破壊は、その一部を構成する官製談合よりも罪が深いはずですが、社会的に容認され続けています(問題の存在が社会的に認識されていない、ということが真相)。

平野さんが今回の豪雨災害の現場を見て報告している情報発信によると、過去と同じパターンが見られます。人工林とそれに付随した「治山」と称するコンクリート構造物の崩壊が起こっています。急傾斜の山地斜面で土石流が起こることは豪雨をきっかけにした自然の営力によりますが、それを拡大させて災害を導いているのは人工的に改変された山地の姿でしょう。
http://blog.livedoor.jp/rokuten1/

最近では、オンラインで公開されている空中写真で山地の斜面崩壊現場の様子を見て取れます。

2005年の台風豪雨で九州山地、特に宮崎県の山奥で広範囲・大規模に斜面崩壊が起こりましたが、それも克明に写真で記録されています。関係する行政担当部局はこれらの情報を持っていますが、「災害復旧」、つまり元通りに災害が起こりやすい姿に戻すための事業費の計算しか興味が無いようです。

アジア航測、という民間調査会社のHPに公開されている空中写真は必見です。
http://www.ajiko.co.jp/bousai2/hofu/hofu2.htm
[PR]

by beachmollusc | 2009-08-08 13:46 | 評論
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