beachmollusc ひむかのハマグリ


海辺の浅瀬は水産動物のこども達のゆりかごです
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海辺の自然を取り戻そう
 自然の恵みを後世に残すためには、その生態と環境を深く、よく知ることが基本です。

 海岸の浅瀬、干潟や砂浜は資源生物のゆりかごです。
しかし、それにおかまいなしに埋立てや海岸構造物の建設、水質汚染も加わって、日本中の水辺、海辺の環境は撹乱され、破壊されてしまいました。その結果、ハマグリなど干潟の動植物の多くが絶滅危惧種となっています。

 このブログでは、主に砂浜環境の保全を念頭において、日本各地の山、川、海の姿を調べて見てまわったこと、
そして2006年5月に移住した日向市の海辺と里山の様子や生き物などを紹介します。

このブログにリンクを張ることはご自由にどうぞ。

    - 自己紹介 -

大学院博士課程修了後7年間の海外での研究と28年余り大学教員をしていました。

海の無脊椎動物(貝、ヒトデ、サンゴ、クラゲなど)が専門、自称の学位は Doctor of
Underwater Marine Biology
(DUMB:バカセ)

楽観的な悲観論者または悲観的な楽観論者:生態的に無理をしている人類の滅亡は近いだろうが、それも自然の摂理じゃないのかな

せっかちな慎重派:ゆっくり
見極めて急いで集中的に
お仕事します

好きなもの:日本蕎麦が一番、パスタ・スパゲッティ、うどんもよし、つまりメンクイです

嫌いなもの:人混み、投棄ゴミ、マスゴミ、脳衰官僚

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<   2010年 04月 ( 25 )   > この月の画像一覧


県道22号線のシマサルナシ

昨日のサルナシ調査の結果ですが、その前に、南郷区の中村林道を走っていて見えた謎のパターンです。
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谷の向こうの山腹は急傾斜で林業には不向きと思われますが、それでも杉が植えられていました。そのパターンがこれまで見たことがない、いい加減な落書き状態です。どうせなら、何か面白い模様になるように植えればよかったのに。

宮崎県の統計では県全体の面積の約7割が森林で、その約7割が人工林ですから、県全体のほぼ半分が人工林で、ヒノキ畠もありますがその大部分はスギ畠ということです。諸塚村では地域の林業経営で計画的な植林を進めているようですが、ほかの多くの場所では細切れの所有者がバラバラに計画ナシ、というより経営しないで放棄している状態です。山間地の小さな谷津田で稲を作ってもお金にならないのと同じ構図でしょう。農政麻痺のまま、林業は放棄林と皆伐による裸の山とが広がっています。

この景観を見た林道には蕾が付いているウラジロマタタビがありました。そして昨年の実のミイラが見つかったので、これはメスの株であると推定できます。
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続いて39号線にて、昨年大きい実が少数付いていた株を再発見し、苗つくりのためその枝を一部切りとりました。(写真は省略)

県道22号線では、昨年の調査で実が付いていた2箇所の計3つの株から蕾の付いている枝を採取して香川大学の片岡研究室あてに送りました。

WP42番のシマサルナシですが、これはダムの近くで道路工事が進められている場所です。
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WP95番には道路の陸側斜面の下と川側のガードレールの下斜面に各1本実が付いていたシマサルナシがあります。共に蕾がついていて、川側の株は蔓がよく育って蕾も多数ありました。
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蕾はかなり膨らんでいて、開花が近いようです。
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木城町の山間部でも標高が低い小丸川の川沿いに成育しているシマサルナシは、高山よりも開花が早くなるだろうと予想しています。
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by beachmollusc | 2010-04-30 20:13 | サルナシとマタタビ

ダムの周囲の山林が丸裸

晴天のもと、サルナシ調査に繰り出しました。標高が低い場所の方が開花が早いだろうと想定し、本日は東郷と木城を結ぶ、小丸川沿いの県道22号線のシマサルナシを目標にしました。

22号線に入る前に、険道39号線の度川ダムに近い場所で昨年見つけた、特に実が大きかったウラジロマタタビの様子を見ることにして、国道446号から竹ノ野トンネルに向かって進みましたが、トンネルの入り口の横に林道(中村線)があることに気づき、トンネルに入らずに山越えのコースを進みました。
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峠を越えた林道は県道234号線という、この界隈では最も厳しい谷間の狭い道に出て、それから度川ダムの先で39号線と合流します。その途中の下度川で竹ノ野トンネルから抜け出た「普通林道」が合流していましたが、この普通林道は普通ではありません:幅が7mの2車線のハイウエーです。234号線はほとんどの区間で離合不能のやっと1車線ですから、合流点での違和感は文章で説明し切れません。
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ちなみに、234号線には二つの小さなトンネルがありますが、普通林道の竹ノ野トンネルと比べてみてください。下の写真は山草トンネルです。
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さて、本日の目標である22号線ですが、東郷町から木城に入るあたりから、小丸川に建設されたダムが次々と現れます。

びっくらこいてしまったのは、ダムの脇の山腹で大規模な森林伐採が行われた禿山が視界をふさいだことです。伐採された山の斜面は大雨の時にどうなることでしょうか。そもそもダムの周辺で人工林を造って林業をしてよいものでしょうか。
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サルナシ類については、改めて報告しますが、本日は39号線でテンを2頭見かけました。体毛の色がオレンジっぽかったので、多分イタチではないでしょう。
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by beachmollusc | 2010-04-29 20:55 | 河川・水路・堰

宮崎サファリパークの教訓

日向市の某NPOから講演依頼があったので何の話題がよいか考えていた。

そのNPOの総則3条:二酸化炭素削減やエコ、エネルギーやクリーンエネルギー、食の安全問題などお互いに学びあい、協力しながら地球環境を守るためさらに人権擁護、平和の推進を図る運動をしていくことを目的とします。

この前段の2項目(環境と食)と後段の2項目(人権と平和)がどのようにつながるのか理解できないので、何を話したらよいか悩みます。とりあえず、自然環境の保全ということが関心事項なので、講演のテーマとして、日本では認知度が低いジオパークについて紹介してみようかと考えた。自然環境とは生き物だけでないことを理解してもらえることを期待して、日向市民の認識を改めてもらうために取り上げてみたい。

ジオという言葉はエコという言葉と並んで重要であるが、一般市民の間でエコは良く使われているのに対して、ジオは破綻した英語学校と混同されるくらいだろう。

「ジオパークとは何か」(岩松 暉、月刊地球, Vol.31, No.2, 108-113.)という評論がオンラインにある。http://www.geocities.jp/f_iwamatsu/retire/what_is_geopark.html
岩松さんは鹿児島大学の応用地質の教授を退職された後も活発な文筆活動を続けていて、上の記事以外にもジオパークについて色々な角度から詳しく述べているので、以下にそれぞれの記事のハイライトとなっている部分を取り出して紹介する。

「今なぜジオパークか」(岩松 暉『地質ニュース』No.635, 1-7, 2007)
http://www.geocities.jp/f_iwamatsu/retire/geopark_now.html
4.ユネスコのジオパーク
 このガイドラインを要約すると,ユネスコのジオパークは次のようなものである.
①地質学的重要性だけでなく,考古学的・生態学的もしくは文化的な価値もある1ないしそれ以上のサイトを含む地域である.
②持続可能な社会・経済発展を促進するための経営計画を有する(例えばジオツーリズム).
③地質遺産を保存・改善する方法を示し,地質科学や環境問題の教育に資する.
④公共団体・地域社会ならびに民間による共同行動計画を持つ.
⑤地球遺産の保存に関する最善の実践例を示し,持続可能な開発戦略へ融合していく国際ネットワークの一翼を担う.


「地質遺産と応用地質」(岩松 暉 日本応用地質学会中国四国支部創立15周年記念総会シンポジウム講演概要集, 2-15)  6.地質遺産とジオパーク
http://www.geocities.jp/f_iwamatsu/retire/heritage.html
かつて私が応用地質学会九州支部長だった時代に、支部が創立20周年を迎えた。そこで、『応用地質』誌に「明日の応用地質学会九州支部」という駄文を書いたことがある。その中で、次のようなキーワードを列挙した。すなわち、地方の時代、国際化、環境デザイン、防災、海洋、メンテナンス、情報、技術革新、実力主義である。もっとも、これらを九州支部が実行したかどうかということになると若干問題もあるが…。また、記念論文集など自己満足的な内輪の出版物の代わりに、『九州の大地とともに』という易しい普及書を刊行し、子供たちに応用地質学の有用性をアピールした。

「自然回帰とジオパーク」(岩松暉 東京新聞サンデー大図解ボツ原稿)
http://www.geocities.jp/f_iwamatsu/retire/tokyo0.html
子供たちだけでなく、高齢者にとってもジオパークは魅力があるのではないでしょうか。団塊の世代は高学歴で知的好奇心に富んでいますし、地学が必修だった世代です。地方出身者が多く、自然回帰傾向も強いのです。ジオツーリズムは受け入れられると思います。手つかずに残っている自然をうまく活用して地域の活性化につなげたいものです。

最初にあげた「ジオパークとは何か」の記事を見ていたら「宮崎サファリパーク」という言葉が出てきた。そのような動物公園が宮崎県にあったこと、それが日本で最初に設立されたサファリパークで、わずか10年余りで廃業されて跡地はゴルフ場になっている。岩松さんはこれを取り上げてジオパークの事業推進に当たっての他山の石としている。

③サステイナブル Sustainable
 今年(2009年)中にユネスコ認定の世界ジオパークが出現するであろう.その時は世間の耳目を集めるに違いない.しかし,一時のブームに終わらせてはならない.かつてわが国最初のサファリとして宮崎サファリパークができ,年間入園者100万人を記録したが,10年で閉園した.今は,野良猫ならぬ野良クジャクがはびこっているとか.ジオパークは教育と結びついているのだから,細く長く続ける必要がある.ロングテール・モデルである.
<注> 野良クジャクの件は又聞きなので真偽のほどは分からない.もしも違っていたらお詫びする.


野良孔雀については何も分からなかったが、宮崎サファリパークのその後や動物達の行方などについてネット上に色々な情報が見られる。しかし、どのような理由でこの施設の運営が行き詰まって廃業に追い込まれたのか、詳細を論じた情報は見つからない。

1975年 11月1日 東急 宮崎サファリパーク開園
1986年 11月30日 宮崎サファリパーク閉園(→ゴルフ場に転換)

文献検索で出てきた宮崎サファリパークに関する情報があった。それを見たら公園内の植栽の維持管理に大きな問題があったことが伺い知れる。

小野 佐和子・清水 裕常(1977):自然動物公園の植栽について : 宮崎サファリパークを例として. 造園雑誌 40(3), 59-63
http://ci.nii.ac.jp/els/110004660153.pdf?id=ART0007387194&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1272370284&cp=

これを見たら、動物達が公園内の樹木をひどく荒らしていて、植栽の維持管理が難題となっていたらしい。(現在大分県にあるサファリパークはどうやって存続しているのか分からないが、宮崎では未経験だった人工環境の公園内で動物と植物の共存・調和が取れなかったのではなかったのだろうか)。

現在の宮崎県の山間部などでは、猿、鹿、そして猪などが闊歩する[サファリパーク]となってしまっている。下のブログは県外からの移住者を迎えるための情報サイトにあった。

西米良村の来んね、住まんね情報:2009年08月25日(火)  サファリパーク???
http://ha-tom.org/konsuma/index.php?e=1015

小川地区から村所地区に行く時にとおる『殿様街道』
久々に通ってみました・・・

すると目の前に現れたのは・・・鹿
無視して通り抜けると、数百メートル先に
鹿・・・また鹿・・・また鹿・・・
結局、村所につくまでに4頭の鹿に遭遇しました

改めて鹿の多さを感じた1日でした

鹿さんとっても可愛らしいけど、農作物を荒らしたり、山の木や花を片っ端から食べるのはやめてね


農作物などを荒らす動物の集団を育て、餌付けをしているのは人間であるが、それを敵視して駆除事業を続けるのも人間であり、生態的に調和させて動物たちと共存できない人間はエコを語る資格がないのではないか。

宮崎サファリパークの破綻がどのような経過で進み、何が原因・理由で起こったかが詳しくわかれば、その教訓をその後に活かすことができたかもしれない。失敗を隠蔽することはさらなる失敗を続けるだけになる。

シーガイアのオーシャンドームとか、廃墟となるのが近いと思われるETOランドなどのユニークで意欲的な大型の大衆娯楽施設が宮崎県内で破綻し続けるのは何が問題であるのか、じっくり考えるべきであろう。
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by beachmollusc | 2010-04-28 08:23 | 評論

しおり越の展望台

昨日のサルナシ調査で走った山之口・五郎太線は、北郷区から東郷町に入った部分で少しだけ残っていた未舗装部分が昨年度中に工事完了して、全線が幅4mの基幹林道となっていました。また、昨年までボコボコだった東郷町区間は全面的に補修されて綺麗になっています。ただし、路面には周囲の崖から崩れ落ちた落石と土砂がいたるところにあり、せっかく見事に完成したドライブコースが走りにくくなっています。

途中に下の写真のような看板がありますが、北郷区の部分では伐採中の杉林がありました。水源林造成という事業は、国費を投入し、大規模林道を山に張り巡らし、皆伐で禿山を作ることであると理解しています。

ドライブ中にタヌキとイノシシは見ませんでしたがムジナがいたことはすでに報告しました。
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昨年走った時に気がつかなかった展望台が、しおり越という標高600m余りの峠の一番高い場所にありました。K君がそれを目ざとく見つけたので、車を止めてパノラマ展望を楽しみました。K君いわく、ここは初日の出を見る絶好の場所だが、途中の道が...。(迫の内側から登れば問題はなさそうです)
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東に日向市がパノラマとして見渡せます。展望台ののすぐ南下には東郷町の迫の内集落があり、谷間の谷津田が綺麗です。また耳川の姿も所々に現れます。美しい春の新緑はスギ畠の合間・隙間に見えます。秋の紅葉や春のツツジと山桜などの景観を作っていたら、観光名所になりそうです。

K君は眼下に一面に広がったマダラに見えるスギ畠の景観を見て、何か言いたげでした。中国の木材市場が開拓されつつあると思われますが、それを受けて日向の森林が伐採されて一面に禿山となる日は近いと思われます。広島に本社がある中国木材という大手の製材会社が日向市に進出する話はどこまで進んだのだろうか。
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おまけの画像はツツジに絡みあっていたフジの花、オレンジと紫の花の競演、あるいは狂演というべき姿を見ました。
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<タヌキの尻尾>

森林インストラクターというお上が認定する資格があることを知りました。その概要を当該の(林野庁天下り)サイトで調べてみました。

 「社団法人 全国森林レクリエーション協会」は,昭和62年に農林水産省の許可を得て設立された公益法人です。
 当協会は,森林資源の有効活用,森林の環境保全等との調和の観点に立って,森林のレクリエーション利用の推進と林業経営の活性化等に寄与するとともに,国有林野等の利活用に関する調査研究等を行うことにより,地域社会の発展に資することを目的として活動しています。
 また,当協会では,平成3年から「森林インストラクターの資格認定(農林水産大臣・環境大臣登録事業)」を実施しています。

http://www.shinrinreku.jp/top/index.html
資格試験の要項を見たら、森林について詳しく知らなくても、試験にでそうなことを暗記すれば軽くパスできそうです。潜水士という資格は実際に潜水できなくても筆記試験を受けて取得できますが、それと同じようなものでしょうか。お上が認定する資格の独特の怪しさが感じられます。試験で実技を野外でやらないし、専門家がチェックする態勢になっていないようです。

さらに、子ども樹木博士、という講座?がありました。
http://shinrinreku.jp/kodomo-n/introduce09/index.html
その活動紹介コーナーというウエブページを覗いてみたら、あらまあ、何もありません。

事業仕分けの皆さん、独立行政法人がすんだらこの社団法人もチェックしてください。
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by beachmollusc | 2010-04-26 19:46 | 日記

シマサルナシとウラジロマタタビの蕾

ご近所の農家の後継者K君が延岡のボランティア活動グループの若い皆さんを連れて遊びに来てくれて、地域の活性化の意見交換をした後、K君が観音滝を知らないというので連れて行って見せることになりました。そのついでにサルナシ類の開花予想のための蕾の付き具合を見て回りました。

滝は日光を浴びて、滝つぼの周辺では虹が見え、最高の景色でした。延岡から来た皆さんにも見せたかったのですが、今回は延岡の行事予定が迫っていて無理だったので、次のチャンスに改めて案内する計画です。
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県(険)道225線には複数のサルナシ類があり、昨年5月下旬にオスの花が咲いていた23番のシマサルナシが蕾をつけていました。(番号はGPSの位置登録の順番です)
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昨年は実が付いていなかったシマサルナシ33番にも小さい蕾がありました。
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上の写真のように33番は大きい蔓が高いところに伸びていて、高切鋏で切り取った枝で蕾を確認しました。この株に昨年実が付いていなかったということは、これもオスでしょう。

林道山の口・五郎太線のウラジロマタタビ20番にも蕾がたくさんありましたが、昨年は実がなかったのでオスであろうと思われます。
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今日の経路では、昨年の調査でメス株が見つからなかったので、メスの蕾は別の場所で近日中に確認するつもりです。蕾が見られた以上の3株以外のシマサルナシとウラジロマタタビも多数見つかりました。昨年見落としていた株が多いのですが、新鞘が伸びているものは見つけやすくなっています。

この林道と、その前に走った塩見谷・土々呂内林道とで、それぞれアナグマが1頭ずつ道に出てきて車の前を走り去りました。アナグマはやはり夜行性動物ではないのかも知れません。それにしても1日に2頭のアナグマを見たということは驚きです。林道の横断溝の下に逃げ込んだ1頭に対して、K君が写真撮影に成功しています。
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by beachmollusc | 2010-04-25 20:35 | サルナシとマタタビ

観音滝と大谷川上流の森林公園

「農地・水・環境」の塩見地区の事務をやっているMさんがやってきて、エコツーリズムの人材育成講座の募集案内のチラシを見せてくれました。

これに関して昨日の新聞に掲載された記事があります。

「基金訓練」にエコツーリズムで初認定 日向のNPO 
2010年04月22日 宮日 ePress

 県北の自然を活用してカヌー教室などを開いている日向市のNPO法人リバーシブル日向は、国の緊急人材育成・就職支援基金事業(基金訓練)の認定を受け、エコツーリズム科訓練を6月から実施する。同事業でエコツーリズム分野の認定は全国初。

非正規離職者らが給付金を受けながら森林の知識を学び、森林インストラクターなどの資格取得を目指してもらうもので、エコツーリズムの担い手を育成する。


チラシには日向市東郷町の観音滝と大谷川の上流にある森林公園の写真があったので、日向市の隠れ名所がついに日の目を見ることになりそうだという予感がしました。Mさんは滝も公園も知らないといったので、現状を視察するために行ってみよう、という話がまとまり、お昼時間なので公園で弁当を食べることにしました。

観音滝と森林公園はすぐ近くにあって、どちらも遊歩道が整備されていますが、前に訪れた時はかなり荒れていました。ところが今回は公園は綺麗に草刈がされ、イノシシが一面に堀まくっていた広場も整地されていました。この公園ではゲンジボタルが乱舞するので、今年のシーズン中にはホタル鑑賞会を企画するつもりです。

滝は川が増水していたので見事な水しぶきを立てていました。新緑の中、滝つぼまで階段を降りて写真を撮ってきたMさんは大満足でした。下の写真は林道から滝を見下ろした景色です。
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この公園はなかなかよく整備されているのに、これまでほとんど利用者がいない遊休施設です。

明るい時間に滝の周囲の散策を楽しみ、夕暮れ前に公園でバーべキューをやって食事を済ませ、日没後のホタルの乱舞を鑑賞する、という絶好のリクリエーション行事ができる、市街地から車で30分の距離(ただし、舗装林道はやや悪路)という立地を活かすべき場所です。

NPOリバーシブル日向が、エコツーの訓練として、ここで何をする計画か知りませんが、公園が有効に活用されるならば、めでたいことです。
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by beachmollusc | 2010-04-23 19:04 | 日記

和名ブラザースの往復書簡

ネット上を徘徊すると、時々思いがけなくも面白い巷の情報が転がっています。

日本海と太平洋などで集団遺伝的に分化しているキヌバリとチャガラ(ハゼの仲間の和名)について、AKIHITO天皇ほか著の地理系統についての論文が最近出版されたことを受けて、魚に詳しいダイバーでナチュラリストのねよしさんが、「富戸の波」サイトで詳しい、学術的に上質な突っ込みを入れていました。
http://www.onsenmaru.com/log/log-2009/log-090404.htm

また、同じサイトで、「和名ブラザースの往復書簡」というやり取りが公開されています。
http://www.onsenmaru.com/database/newtopics.php
この中には(主に魚の)和名の付け方についての対立意見が、それぞれについて面白い実例を元にして、しっかりと論理的にかみ合わされて討議されています。

この対話は、単純化すれば、(魚の?)和名の命名は外観・生態を重視するべきか、地名や人名を付けるのがよろしいかどうか、が論点となっています。まだ最終の締めくくり「議論を終えて」が書かれていませんが、個人的には地名や人名を海産生物の和名につけることは極力避けるべきだと考えているので「ねよし」さんの意見を支持します。

「それに最初に深く関わる人(研究者や第一発見者など)が好きな名前を思い入れを込めてつければいいと思います。」という「しげる」さんの意見は、広く現実に実行されてきていることでしょう。しかし、その「思い入れ」というのが曲者です。

貝類の和名では、突っ込みを入れたくなるもの、変更を強く主張したいもの、などがあります。しかし、図鑑などで使われて「標準」和名として定着してしまっているものでは、変更による混乱と不利益が生じるので、涙を呑んで使わざるをえません。ところが、1970年代以後の図鑑の中で行われた貝類の全体的な和名の変更、すなわち従来の和名の後に「カイ」や「ガイ」をつけて、貝類であることを「明らか」にしたことは、多くの貝類の和名をグチャグチャにしました。研究者が思い入れなどを暴走させたら、その結果がトンデモないことになります。

チョウセンハマグリが朝鮮半島に分布しているかどうか、まだ最終的な確認ができていませんが、チョウセンフデやチョウセンサザエなどの熱帯産の貝類が朝鮮半島の沿岸に分布していないことは確かでしょう。

チョウセンハマグリの和名は江戸時代の「目八譜」で使われていて、その命名のいわれを突き止めるに至っていませんが、漢字で「朝鮮」蛤と記載されています。シナハマグリとタイワンハマグリもそれぞれ困ったネーミングですが、チョウセンハマグリは特に困ります。

チョウセンハマグリの学名はMeretrix lamarckii です。これはDeshayesというフランスの貝類学者がラマルク大先生に献名したようですが、その学名の意味を考えると敬意を表したのかどうか疑わしくなります。つまり、直訳すると「ラマルク・娼婦」となります。ところがMeretrixという属名はラマルクが設定したものでした。Deshayesがこの学名をチョウセンハマグリに付けた時に何を考えていたのか、もしかしたら敬意を装っただけかもしれない、というのは考えすぎでしょうか。

チョウセンハマグリのラマルクという種名ですが、それが付けられた以前の学名はCytherea morphinaです。Cythereaという属名もラマルクが提唱したもので、これもMeretrixと同様に怪しい意味のラテン語です。これらの言葉でネット検索すると、日本人の大多数は意味がわからないでしょうが、良い子には見せられないような情報がわんさか出てきます。

リンネが付けたVenusまでは二枚貝の学名として許容できますが、放送禁止用語に相当するような学名を遠慮なく使ったラマルクという人はどのような人格の持ち主だったのでしょうか。
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by beachmollusc | 2010-04-22 22:19 | 評論

学術情報の普及

世界的に自然史関連の学術論文・情報のオンライン・アーカイブが急速に充実しているおかげで、日向市という科学・学術の世界から遠く離れている日本の片隅、情報格差の底辺にいても、ほとんど困らない状態になっている。

特に欧米ではBiodiversity Heritage Libraryサイト (http://www.biodiversitylibrary.org/Default.aspx)が強い助っ人となっていて、自然史の黎明期の超レア本を「無料で」ダウンロードできるのがありがたい。日本国内では数少なく、海外の図書室でも館外帯出禁止となっているような貴重・希少図書(古典的な図鑑・図譜など)を自分のPCの画面で見て、必要であればプリントもできる。つまり、古書店のカタログの価格を見てため息が出た書籍が身近になってしまった。

日本海のハマグリ類について情報を集めていて、各地の自然史博物館サイトで収蔵標本のカタログや報告書などをオンライン閲覧できたことは、研究を進める上できわめて効果的であった。たとえば、福井市自然史博物館サイトでは開設された初期の報告書や研究論文、そして収蔵標本のカタログなどが、ほぼ全てpdfファイルとして公開されている。いずれはどの学術研究施設でも同様な情報公開が進むだろうと期待しているが、大学関係、特に国立のものがもっとも遅れるのではないかと思われる。それは、利用者本意の運営ではなく、管理者の都合を優先している文部科学省の会計ルールが強い障壁となっているからである。

図書館とか図書室に収蔵されている図書・文献・資料などは、参照する利用者があって学術情報が有効に利用されるから存在意義がある。そのために、組織的にきちんと管理・運営することは司書の大切な役割であろう。しかし、管理することが目的化されるためか利用者の便宜は管理・運営者の視野に入っていないようである。今回、某有名大学の出先の研究所にある古い文献のコピーを入手しようとして、あきれてしまった。

1945年という出版年と、ローカルな研究施設から一時的に出版された雑誌に掲載されていたので、これまで調べて見た範囲の文献・報告ではまったく参照も引用もされていなかった、レアな報告がたまたま某古書店のカタログに掲載されていた。本文が数十頁の別刷りで、写真図版が10枚付いているものが4200円という値段にビビッて、出版元の研究所の図書室でコピーして送ってもらえないか、と考えた。

問題の研究所は機構再編で名称も研究分野も今では昔とは大きく違っている。しかし、図書室は存続していることが研究所サイトで見つかったので、問い合わせメールを出してみた。その返事がびっくり:大学本部の図書館の相互利用担当に申し込んでください、という。

さらに本部の担当者から来たメール案内で、申請書をファックスあるいは郵送で出せば、コピー代金は前払いで通知し、その確認の後で発送する。面白いことに、送付だけでなく通知のための郵便料金も加算されるのである。これは20年以上も前の情報化時代以前のシステムが今も持続していることを意味している。唯一、文献複写依頼の申請書がダウンロードできることが「シンポ」している。

大学では研究連絡などの通信文書を郵送する場合、1通ごとに会計書類を作成させられたので、あきれて郵便は全部自己負担にしていた。たとえば論文別刷りを多数送り出す場合など、送付書類を作るだけで何時間もかかってしまう。(同じことが今ではpdfファイルでメール添付して、あっと言う間に片付く)

大学に在職中は、大学図書館に欲しい文献がない場合、図書館の係りに必要書類を出しておけば他大学や研究所から取り寄せてくれたので特に面倒はなかった。しかし、その陰で、事務職員が多大な時間の浪費をやっていたわけであった。(本人達は職務を規則どおりやって給料をもらっているだけ)

<以下に大学図書館の係りから来たメールを紹介します(実名は伏せています)>

 複写申込についてご案内いたします。

 複写のお申込は,お手数ですがお近くの公共図書館を通じ、FAXまたは郵送でお願いいたします。お近くに図書館がない場合は、添付ファイルで送らせていただきました文献複写申込書にご記入の上,FAX(xxx-xxx-xxxx)または郵送でお送りください。

 お申込みいただきましたら○○○研究センター図書室に複写依頼をいたします。文献をお送りできる用意ができましたら料金をお知らせしますので、現金書留で下記住所まで料金をお送りください。料金が到着しましたら、複写物を送らせていただきます。

 以下に文献複写お申込の流れと料金についてご案内させていただきました。どうかよろしくお願いいたします。またご不明な点がございましたら、相互利用掛までお問合わせください。

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<文献複写の流れ>
文献複写申込  別紙の用紙に記入して郵送またはFAXでお申込みください。

↓料金通知到着  複写物の用意ができましたらハガキで料金をお知らせします。

↓ * FAXでの料金通知をご希望の場合は申込時に書き添えてください。

料金の支払い  複写料金を現金書留でお送りください。料金が到着しましたら、複写物を発送します。

<文献複写申込みについてのお願い>
・ 申込書は1件につき1通作成してください。
・ 書名、雑誌名は省略せずにフルタイトルで記入してください。
・ 欧文の場合はできるだけタイプ打ち、和文は楷書でわかりやすく記入してください。
・ 所蔵典拠を記入してください。
【例】NACSIS-Webcatで確認の場合 書誌ID ○○大学OPACで確認の場合 所蔵場所/請求記号参考調査済の場合はその旨と回答をあわせて記入してください。
 
*料金通知後1ヶ月を経過しても、送金、ご連絡がない場合はお申込を取り消しさせていただきますので、ご了解ください。  

複写料金  モノクロ 1枚40円   カラー 1枚100円
送料 実費
通信費(料金通知はがき又はFAX)  50円

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4200円(送料300円プラス)が安く感じられたので、オンラインでクレジット決済のできる古書店に注文してしまいました。

現金書留で送金するように指示があったが、これは会計法上の問題はないだろうか。
受益者負担であっても、通信費を相手方に請求することは正当だろうか。
複写料金は機械の原価償却と消耗品の代金を合わせても高すぎないか。
そもそも、前払い制度というのは研究者を信用しないということであるが、貧乏で払えないことを想定しているのだろうか。(古書店でも学術的な図書は後払いが普通)

学術研究のための情報収集のコストを個人に負担させるシステムを維持するのは学術後進国ニッポンの貧しさだろう。同様なことを欧米の大学図書館に依頼したら、即無料でコピーを送ってくれる。

上の研究所のスタッフで研究分野・興味を共有している人がいたらコピーをお願いしたはずですが、残念ながら知人も同業者もいませんでした。
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by beachmollusc | 2010-04-21 09:17 | 評論

ポポーの花

サルナシ類の栽培を計画しているのは、本命と考えているポポー果樹園の防風柵に蔓を這わせて一石二鳥を狙っているからです。

庭のポポーは昨年は幼果が全部落ちて、結局実を食べることができませんでした。さて今年はどうなるでしょうか。接木3本は人の背丈まで、そして実生1本が2mを超えた高さになっています。樹高3mを超えるまではダメかもしれませんが、今年も開花して小さい実が付き始めています。
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おまけの画像、オバボタルが勝手口のガラス窓に止まっていました。
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by beachmollusc | 2010-04-20 19:46 | ポポー pawpaw

林道探索2日目

サルナシ類の開花時期を予想するため、近所の林道を回って調べていますが、標高200mあたりでは蕾がつき始めた新鞘が伸び始めていて、とても綺麗です。とにかく新緑の中で快適なドライブを楽しめますので、病み付きになりそうな気がします。

今日は午前中に昨日よりも足を伸ばし、標高400~500mあたりを見てきましたが、まだほとんどが成長再開していないようでした。1000m近い高度の六峰街道などでは、さらに後になるような気がします。

日向から西門川経由で北郷に抜ける「塩見谷・土々呂内林道」は絶景ドライブロードですが、ほとんど誰も利用していません。山中をクネクネと走る道で、要所にはカーブミラーも設置されています。ところが、ミラーを個人的に利用しているやからがいるみたいです。
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南郷から西都に向かうヒムカ神話街道のカーブミラーは何割かが取り外されています。

標高が高い部分では薄紫・ピンクのツツジがまだ咲いていましたが、今はオレンジ色のものが真っ盛りです。
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by beachmollusc | 2010-04-18 19:32 | 日記