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beachmollusc ひむかのハマグリ


海辺の浅瀬は水産動物のこども達のゆりかごです
by beachmollusc
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海辺の自然を取り戻そう
 自然の恵みを後世に残すためには、その生態と環境を深く、よく知ることが基本です。

 海岸の浅瀬、干潟や砂浜は資源生物のゆりかごです。
しかし、それにおかまいなしに埋立てや海岸構造物の建設、水質汚染も加わって、日本中の水辺、海辺の環境は撹乱され、破壊されてしまいました。その結果、ハマグリなど干潟の動植物の多くが絶滅危惧種となっています。

 このブログでは、主に砂浜環境の保全を念頭において、日本各地の山、川、海の姿を調べて見てまわったこと、
そして2006年5月に移住した日向市の海辺と里山の様子や生き物などを紹介します。

このブログにリンクを張ることはご自由にどうぞ。

    - 自己紹介 -

大学院博士課程修了後7年間の海外での研究と28年余り大学教員をしていました。

海の無脊椎動物(貝、ヒトデ、サンゴ、クラゲなど)が専門、自称の学位は Doctor of
Underwater Marine Biology
(DUMB:バカセ)

楽観的な悲観論者または悲観的な楽観論者:生態的に無理をしている人類の滅亡は近いだろうが、それも自然の摂理じゃないのかな

せっかちな慎重派:ゆっくり
見極めて急いで集中的に
お仕事します

好きなもの:日本蕎麦が一番、パスタ・スパゲッティ、うどんもよし、つまりメンクイです

嫌いなもの:人混み、投棄ゴミ、マスゴミ、脳衰官僚

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水田は猪の運動場?

今朝のお散歩は小倉ヶ浜南部の平岩を目指して、赤岩川沿いに農道を走ってきました。

まず自宅近くの小原(コバル)集落の水田脇を通過したら、稲がなぎ倒されている様子が見えたのでスナップ写真です。
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赤岩川沿いでも、丘に囲まれている水田はあちらこちらで稲の倒伏が見られました。
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ネットで全体を囲い込んでいた水田でもこのような有様でした。
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海岸に近くなるとこのような倒伏状態はほとんど見られず、山や丘に近い水田に集中しているようです。

おそらく猪が田んぼを運動場にしているのだろうと思いますが、倒れた稲の刈り取りは大丈夫でしょうか。
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by beachmollusc | 2010-07-30 09:05 | 田んぼと里山

新富産のパッションフルーツ

畜産だけでなく宮崎県産の農産物全般に影響がじわじわと及んでいるだろうし、観光入域者の落ち込みも避けられない事態で、特に児湯郡の生産者を間接的に応援できるものについてネット購入を探してみました。

あいにく畜産製品はどれも苦手で肉類も乳製品も消費者ではありません。アルコール飲料も摂取しないので都農のワインもダメ。お菓子はダイエットに悪い。残る選択肢はフルーツですが、石油の卵は食べないことにしているし、日向夏はすでにオフシーズンです。

探してみたらありました。大好物のパッションフルーツです。新富町の果物屋さんが楽天に出店していて、地元産のパッションフルーツがありました。昨日注文したら、今朝配送されました。
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自宅で栽培中のものは3個実っていますが、大きさはフルサイズでも表面が緑色で熟すのはまだかなり先のことです。熟せば濃い紫色です。新富のものは色がより濃いようです。

これから試食で、良質であれば埼玉の妹の好物なので追加注文して送ってあげる予定。

今朝は小雨の中、ミッキーと小倉ヶ浜の散歩中、浜に面白いものが転がっていました。
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周囲にカラスが群れていたのに、このような姿になって残っていたのは不思議なことでした。
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by beachmollusc | 2010-07-29 11:02 | トケイソウ

鹿が口蹄疫で見せる症状(英文情報の翻訳)

イギリスのTHE DEER INITIATIVEサイト(www.thedeerinitiative.co.uk)から許可をもらったので鹿が口蹄疫に感染した場合の診断や感染動物の取り扱いに関する有益な情報が掲載されているファイルの中身を日本語に翻訳しておいた。元のパンフレットの表題は DISEASES (England & Wales) Best Practice Guideである。これは2009年に作成されたもの。下の文章に「免責事項」の記載がある。

Disease: Foot & mouth • 09.06.08 © The Deer Initiative 2009 •
No responsibility for loss occasioned to any person acting or refraining from action in reliance on or as a result of the material included in or omitted from this publication can be or is accepted by the author(s)


今後、少し時間を置いて推敲して文章を手直しする予定であるが、読者から疑問や質問があれば何でもコメントでどうぞ。

口蹄疫 実践ガイド

はじめに

この指針は、鹿における口蹄疫がどのようなものか、鹿に口蹄疫が発生した時に施行される制限、そしてその際に守られるべき適切な生物防疫の取り組みについて説明することを目的とする。

この指針は「鹿に関する法令」そして「動物の死骸の検査指針」とリンクしている。

口蹄疫の説明と関係法令

口蹄疫は土壌・水の中、あるいは空中を浮遊して運ばれるウイルスによる伝染性が極めて強い疫病である。これは鹿を含む蹄を持つ全ての動物がかかる病気である。イギリスでは、口蹄疫は届出が義務付けられている病気であり、2006年制定の口蹄疫(英国とウエールズ)法の中に発生時の対処の手順が決められている。この法の下で鹿は「感染受容動物」(日本では擬似患畜)とされ、口蹄疫発生時の制圧のため生きている動物、死骸、関連する副産物の移動を阻止する目的で、鹿が殺処分され、その死骸及び副産物の移動が禁止されることがある。

鹿における口蹄疫

鹿は種類を問わず口蹄疫に感染する。(イギリスに生息する)ロー鹿とムンジャック鹿では症状が重くなり、死亡する場合もある。イギリスでは野生鹿が口蹄疫に感染した確かな症例はなく、過去50年間に国内で口蹄疫の伝染について重要視はされていない。しかしながら、鹿は過去の実験で感染して発病することが知られている。その実験で得られた写真をこの指針で使っている。

症状

鹿に見られる症状が明瞭に認められる期間は2から20日にすぎない。家畜によく見られる衰弱や流涎(よだれを盛んにたらす)のような外から見てわかるような病状が見えないこともある。

(感染の確認のための)臨床的な手がかりを見つけるためには、死骸について綿密に検査しなければならないが、もっとも普通に見られるものは以下の各部位に現れる小胞(皮膚の上に見られるブツブツ、膨らみ、または変色した部分)あるいは潰瘍(痛み)である。

口腔: 舌、歯茎、上部歯肉、唇の内側 

脚: 蹄の間の皮膚、皮膚と蹄の境界部で、特に蹄およびかかとの蹄球との間または後ろ。前脚と後脚の両方とも検査すること。もっとも普通に見られる目印としては、かかとの周りの角質部と皮膚の接合部における赤色の潰瘍または疱疹。

以下の写真は(イギリス産の)4種の鹿について実験的に発症させた病状を示す。別種の鹿でも同様な症状が認められる。〔訳者メモ:実験は1970年代に行われた〕

図1 ファロー鹿: 舌の上に見られる小さい、つぶれていない水泡。
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図2 ファロー鹿: 蹄の間のつぶれていない水泡。
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図3 ファロー鹿: かかとの蹄球におよんだ治りかけの潰瘍。
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図4 ロー鹿: 歯肉の上でかみ合わせの下の破裂した水泡。
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図5 ロー鹿: 指の間の破裂していない水泡。
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図6 ロー鹿: 蹄の下側の治りかけている傷。
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図7 ムンジャック鹿: 舌のおびただしいツブツブ。
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図8 ニホンジカ: 舌の横の表面に見られる破裂していない水泡。
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図9 ニホンジカ: 頬粘膜の潰瘍が広がった部位。
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口蹄疫発生中において

禁止・制限事項

口蹄疫が発生した時の制限は発生地点を基準にしてその周りを取り囲んで設定する。

口蹄疫がある場所で確認されたら、その地点の周囲に(通常半径3キロメートルの)「保護域」と(通常半径10キローメートルの)「調査域」を設ける。それ以外のイングランド、ウエールズ、およびスコットランドは「制限域」となる。この時点で、当初のもっとも単純な想定では鹿が動き回らないように完璧に止める、つまり、生きている鹿、死骸、そして副産物(トロフィーも含まれる)の国内、国際間で全面的に移動が起こらないこととする。

この制限についてはDEFRA, Deer Initiativeその他のウエブサイト上で、そして報道機関により、さらに時には電話連絡で周知される。

通報

口蹄疫が鹿に発生したおそれがある場合には、その鹿の種類と場所の詳細をその地域の動物衛生局に通知しなければならない。どのように報告するかは、DEFRAのウエブサイト(下)にて参照できる:
http://www.defra.gov.uk/animalhealth/about-us/contact-us/search
通報を受けたDEFRA当局は、次にどのように取り扱うかを指示する。感染の疑いのある死骸は、特に指示が無い限り、元の場所から移動させてはならない。もしもすでに移動させられていた場合には、できうる限り、他の死骸あるいは感染の恐れがあるあらゆる動物から遠ざけ、安全な場所で隔離されなければならない。


バイオ・セキュリティ

口蹄疫のバイオ・セキュリティに関する詳しいことは下のURLでどうぞ。
http://www.defra.gov.uk/animalh/diseases/pdf/biosecurity_guidance.pdf

移動制限中は、原則として家畜がいる場所に無用な訪問を控えること。口蹄疫に効果が実証されている消毒薬は農業資材の販売店で購入できるので、それを適切に使うこと。

口蹄疫が人間に影響することは非常に稀であるが、死骸を取り扱う時に手袋を使い、器具の消毒や手洗いなどの保護策をとることが必要である。乗り物や履物を清浄に保たれねばならないので、必要に応じて車輪とブーツを洗浄・消毒できるように準備すること。

もっと詳しく知りたい人は下記のサイトで見てください。

Advice on Foot and mouth Disease
- http://www.defra.gov.uk/animalh/diseases/fmd/default.htm
The Deer Initiative
- http://www.thedeerinitiative.co.uk
Foot and Mouth Disease (England) Order 2006
- http://www.opsi.gov.uk/si/si2006/20060182.htm
Foot and Mouth Disease (Wales) Order 2006
- http://www.opsi.gov.uk/legislation/wales/wsi2006/20060179e.htm
Local Animal Health Offices
- http://www.defra.gov.uk/animalhealth/about-us/contact-us/search
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by beachmollusc | 2010-07-28 14:15 | 口蹄疫

猪よけの電撃装置

谷津田では梅雨明けしてから稲が一気に育っていますが、まだ遅れを取り戻していません。
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昨年はお盆前の刈り取りが、今年はお盆明けになりそうだと見回りに来ていた農家の話。

稲穂が垂れ始めたので、そろそろ田んぼの侵入者を警戒するレベルが上がっています。
キラキラテープの囲いだけだったものが電撃式の囲いも追加されています。
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明るくなってからは通電されていないのでミッキーが触れてもだいじょうぶです。

この電撃式撃退装置をものともしないで侵入する猪もいるそうです。
猪が本気を出せば飛び越えることも容易でしょう。2mくらいは飛び上がるそうです。
また、電線が一部切れていたために侵入を許したりするのでこまめなメンテナンスも必要です。

さて、収穫まで持ちこたえるかどうか。

今朝は家の周りでコジュケイの大合唱が聞こえたのですが、道路に1羽でていたのをスナップできました。
小さいのを遠くから撮影したのでピンボケですみません。
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by beachmollusc | 2010-07-27 07:52 | 田んぼと里山

敗戦の将の謎の行動

そろそろ、皆さん自粛モードから解禁して検証モードになっているようなので、便乗しておきます。

口蹄疫拡大・蔓延を促したのは不幸な複合要因の積み重ねだったと思われますが、対策本部の長が肝心な時にどのような心理状態だったのか、ネット上に記録された情報が手がかりとなります。

http://twitter.com/higashitiji/status/13599523371
口蹄疫確認、発生農家やその周辺には、一面に消毒剤が散布されている。埋設や防疫作業は、まるで戦場のようだ。どうしてこんなことになったのか?やり場の無い怒りと落胆が交錯する。
2:15 AM May 8th Echofonから .higashitiji 東国原英夫

東国原英夫宮崎県知事がウイングまつばせで講演2010年05月08日
http://www.city.uki.kumamoto.jp/q/aview/1/2333.html
 5月8日、宇城市松橋総合体育文化センター・ウイングまつばせ・文化ホールで東国原英夫宮崎県知事が「これからの日本、私たちの故郷“どぎゃんかせんといかん!”」と題して講演。テレビでお馴染みのユーモアあふれる宮崎弁で約800人の聴衆を沸かせました。(以下略)

5月8日は土曜日で知事は公務なし?、早朝につぶやいた後(就寝?)、県外(となりの県)で14時から講演会:
 会場には、相次ぐ口蹄疫(こうていえき)への対応で開催を心配する問い合わせが多く寄せられていたが、東国原知事は「隣県で日帰りも出来るし、口蹄疫によるご迷惑のあいさつもしたいので議会の了解も得てきた」と説明した。

その晩は福岡泊まりという噂。

beachmolluscは5月5日に異常事態に気がつき、ブログで野生動物の感染問題に言及、その後情報検索を継続していることは皆さんもご承知でしょう。
8日には危機感を募らせて、新聞記事に反応して毒を吐いていた。
http://beachmollu.exblog.jp/d2010-05-08

宮崎大学獣医衛生学研究室
http://www.agr.miyazaki-u.ac.jp/~vet/hygine/HP/index.htm#eisei
最近の獣医衛生事情
2010.5.9. 発生の峠は、連休明けと想定し、また、そう願っていました。その根拠は、4月20日より関係動物、人、車両の移動制限措置がとられたこと、および、このウイルスの一般的な潜伏期間を考えてのことです。しかし、今なお、続発しているということは、4/20以降の感染であると考えられます。

コンタンのブログ
グラフと数字で見る口蹄疫対策の現在
データで見る口蹄疫対策の緒戦敗北(2010年 宮崎) その1 2010年5月10日 (月)
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/2010-ca86.html

このように、内野も外野も口蹄疫発生の急激な増加に注目し、成り行きを懸念していた時点で、知事が「他人事」のようなツイートをして講演会に出かけたことを合理的に説明することはとても難しい、大きな謎です。

<やり場の無い怒りと落胆>

この言葉は発生確認当初に出して顰蹙を買ったコメント:「ピンチをチャンスに」できなかった事を認識して漏らしたような気がする。「怒り」をエネルギーに変えて防疫対策に全力を尽くすのが指揮官の役割であろうが、「落胆」して戦場を離脱し、息抜き?をやっていたのだろうか。

5月8日は当時の国の口蹄疫対策本部長の〇〇マツ大臣が海外出張から帰国の日である。殿様は週末に別件があって、10日月曜日に宮崎入り予定が決まっていた。

9日の知事のツイート:

沢山の激励や問い合せを頂いている。本当に有り難いことである。この場を借りて、御礼を申し上げます。
問い合せの中で、特に多いのが、今回のこの口蹄疫のことが、宮崎県以外の地域や全国的にこれといって報道されていないことである。

報道されていないことについては、様々な理由があるとは思うが、確かに不思議に思う。 10:59 AM May 9th higashitiji 東国原英夫

5月8日(土) 15時47分 - 宮崎(毎日新聞)
口蹄疫:北部と豊肥市場、全農がせり中止 宮崎の感染受け /大分
5月8日(土) 15時22分 - 大分(毎日新聞)
口蹄疫:消毒ポイント8カ所に 宮崎での発生拡大受け /熊本
九州トレーニングセールが中止に
5月8日(土) 12時43分 - 競馬(netkeiba.com)
<口蹄疫>宮崎で36~43例目
5月8日(土) 1時33分 - 社会(毎日新聞)
殺処分の家畜6万頭超す=宮崎の口蹄疫
5月8日(土) 0時53分 - 政治(時事通信)
口蹄疫対応、特別交付税交付で支援

8日のツイートから講演会中に盛んに報道されていたが、知事は気がつかなかったのか、9日のツイートは的が外れてしまった。福岡に宿泊していたとしても新聞くらいはチェックしていそうなものであるが、確かに不思議に思う

結局、〇〇大臣の大失態のおかげで、大事な局面で知事が戦線離脱していたことは世間の注目が集まらなかった。敵のオウンゴールで自分の失点を帳消しにしてもらったような姿に見える。

そもそも10日の大臣との交渉に備える敗戦の将としては、県として手に余ることを国から具体的に救済してもらうための準備は万端だったのだろうか。当時、すでに埋却場所の確保がネックになっていたことと、その理由も把握していたはずであるが、当時の報道を振り返れば国と県の意思疎通が全くできていなかった事は明白である。緊急時にやるべき事を怠って講演会に行ったりしたツケがより数多くの農場の悲劇をもたらしたのではなかったか。本人にそのような自覚がなさそうであることは、最近の「一人一揆」などの言動で想像される。
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by beachmollusc | 2010-07-26 20:59 | 口蹄疫

ロシアの口蹄疫で野生の猪が関与

ロシアでO型口蹄疫が発生、OIEに同国から7月19日付で緊急報告が出されました。

7月5日、豚、牛、羊、場所は中国国境に近いAbagaytuy, ZABAJKAL`SKIJ KRAY
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=single_report&pop=1&reportid=9524

ワクチン接種しているもようです。下のサイトでその解説があります。
http://www.warmwell.com/fmd0809.html

上のロシアの口蹄疫で野生の猪について言及がありました。
ProMEDで英文のニュースの翻訳あり。

Outline of ProMED-mail posts2010/07/25
FMD – domestic swine and a wild boar – Rostov – Russia
http://outbreaks.biz/2010/07/25/fmd-swine-wild-boar-rostov-russia/

ロシア連邦 南部[連邦管区] Rostov ロストフ州 [州都 Rostov on Don ロストフ・ナ・ドヌ] の養豚場 1施設で口蹄疫 FMDが発生し、ブタ 204頭を殺処分した (地域危機管理局 [22 Jul 2010])。
["検査により口蹄疫と確認された"と記載されていない]病死した野生のイノシシ 1頭の死骸が2010年5月、同地域で発見された。家畜への感染拡大を防止するため、当局は野生のイノシシの処分を許可した。
[上記] 1つの農場内で ブタ 2頭が死んだ [21 Jul 2010]。検査で口蹄疫[ウイルス]陽性であったので、農場主は 残りのブタ 204頭を殺処分した。

[Mod. AS氏解説:
This animal (野生のイノシシ wild boar) deserves attention as a potential prolific disseminator of the virus.]

野生の猪の処分、というのは野外集団の個体が対象です。つまり防疫のための駆除対策が行われている、ということで今後の経過について注目しましょう。

["検査により口蹄疫と確認された"と記載されていない]病死した野生のイノシシ、とされたものは病死に定冠詞が付いていて、口蹄疫で死んだものということを英文では示唆しています。検査されていなくても症状から口蹄疫で死亡した個体と見なされたように思われます。家畜の発症と野生猪の死亡との関係がよくわからないので野生から家畜への感染かどうか不明ですが、死骸は5月に見つかったというので野生の猪が先だったかもしれません。(しかし、その野生猪はどうやって?)

上の情報で引用された元は下のURLです。
http://www.promedmail.org/pls/otn/f?p=2400:1001:53103::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,83807

引用されたのは最後の1文だけですが、本文の後半(下)には面白い情報がありました。

The FMDV serotype O, SEA topotype, Mya-98 lineage,
initially identified in Thailand and Malaysia, has been recorded
during 2010 in P.R. China (Hong Kong SAR), Mongolia, Republic of
Korea and Japan, and seems to be spreading, affecting cattle and
swine. This virus is highly suspected to be wide-spread in mainland
China, but genotyping from China is not yet available.

FMDV (serotype O) has been reported in the past to affect wild boars
in northern Israel (see 20070517.1571). This animal deserves
attention as a potential prolific disseminator of the virus.
- Mod.AS]

<野生の猪は口蹄疫ウイルスの強力なばら撒き屋になる可能性があるので特に注意を要する>

このコメントによると、3年前にイスラエル北部で野生の猪の感染例が出ていたようです。

現在の大元の系統はタイ国とマレイシアで分岐発生し、2010年になってホンコン、蒙古、韓国、日本と中国本土を取り巻く各地で広がっている同じタイプの口蹄疫ウイルスです。

竹のカーテンの向こう側、中国本土内で広がっているらしい(強く疑われている)口蹄疫ウイルスの遺伝子解析情報がないことは困ったことです。ホンコンが重要なハブであること、今の系統のウイルスが蔓延(常在化?)しているらしいことから、日本の水際国際防疫でホンコンや中国国内各地と日本を結ぶ航空路線などで行き来する人と物の国境検疫を重点的に行うべきでしょう。宮崎県で発生したルートの解明がなされない限り、全国どこでも海外からの再侵入を招く可能性が考えられます。

宮崎県に侵入した口蹄疫の供給元が中国であることはこのような状況証拠が示唆していますが、農水省はこれをあえて伏せているのでしょうか。本来なら、中国とも協力してウイルスの拡散ルートを追跡するべきですが、何か都合が悪いのでしょうか。毒入り冷凍餃子の問題に比べてもはるかに影響が重大な口蹄疫問題できちんとできないのは何故だろうか。
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by beachmollusc | 2010-07-26 02:43 | 口蹄疫

野生動物と口蹄疫感染調査関係の参考論文

政府として口蹄疫に感染したかもしれない野生動物の調査が行われるのかどうかわからない。本来なら、県と国が協力し、不安材料はきちんと押さえておいて、リスク管理:対策が必要かどうかを判断しておくべき事柄の一つである。しかし、口蹄疫の想定外だった蔓延に振り回された対策本部では、野生動物に注意を向ける余力もなく、積極的に調査するタイミング(発症が外見から判断できる時期)を逃してしまったようである。

今後は血液採取で抗体検査する感染確認となるから、サンプルの採取も困難になり検査できる場所が限定され、実行が難しいだろう。農家の再開で、家畜のいる農場で個別に野生動物の侵入・接近を防ぐ自衛策も念のために考えておくべきかもしれない。

イギリスで1970年代に行われた鹿の各種の口蹄疫感染実験において、ニホンジカも対象に含まれていた。その結果発表された論文3編の中の1つに感染させられたニホンジカの臨床経過が詳しく記録されているはずである(論文の本文がまだ入手できていない)。

The Deer Initiativeサイト( http://www.thedeerinitiative.co.uk/) で口蹄疫に感染発症した各種の鹿に関するガイドとして( http://www.thedeerinitiative.co.uk/pdf/guide_disease_footmouth%20170909.pdf) を掲載している。

また、当時イギリスのPirbright Institute for Animal Healthでこの実験を手がけた
Dr. Paul Gibbs(現在アメリカのフロリダ大学副学長)が"Foot-and-Mouth Disease
in British Deer"というタイトルのパワーポイントファイルを作成していて、それを
The Deer Initiativeの広報担当から提供してもらっている。

ちなみに、この(registered charity:登録慈善団体)The Deer Initiativeサイトには、一般市民から行政、そして専門家の情報源としてイギリスの野生鹿の管理に関するあらゆる側面の情報が網羅されている。 そして、鹿に関係するあらゆる政府と民間の機関、団体がこの団体のメンバーとなっていて、協定を結んでいる。

The Principles of The Deer Accord
(鹿に関する協定の原理・原則)

A sustainable and balanced population of wild deer.
(野生鹿の持続可能なバランスの取れた個体集団)
A humane, responsible and sensitive approach to the management of wild deer.
(野生鹿の管理における人道的、責任ある、そして細やかな取り組み)
An experienced and knowledgeable capability in deer management.
(鹿の管理における経験と知識をもとにした対応能力)
An informed public understanding of deer management.
(啓蒙された一般市民の理解の上に成り立つ鹿の管理)
A partnership approach to reducing the adverse environmental and economic impact of wild deer.
(野生鹿による環境と経済的な悪影響を軽減するための協働をめざす)

日本では鹿と猪の管理が農水省と環境省の行政管轄の谷間に挟まっていて、狩猟と駆除が優先されるまま、総合的な取り組みは期待できそうにない。しかしながら、野生鹿と猪の問題に関する参考情報を集積しておくことは、口蹄疫問題以外にも役に立つこともあるだろう。

検索して見つけたもの、その中で引用された孫引きも含めた学術論文をリストアップしておく。
論文要旨は、それぞれが掲載されたアドレスで見ることが出来る場合が多いが、ないものもある。

(次の2編:赤外線放射温度計を用いた動物の体温測定で口蹄疫を発症している部位の体温上昇を見つける方法を実験的に説明している)

Mike R. Dunbar, Shylo R. Johnson, Jack C. Rhyan, Matt McCollum 2009
Use of Infrared Thermography to Detect Thermographic Changes in
Mule Deer (Odocoileus hemionus) Experimentally Infected
with Foot-and-Mouth Disease
Journal of Zoo and Wildlife Medicine Jun 2009 : Vol. 40, Issue 2, pg(s) 296-301
http://www.bioone.org/doi/abs/10.1638/2008-0087.1?journalCode=zamd

Rainwater-Lovett, K., J. M. Pacheco, C. Packer, and L. L. Rodriguez. 2009.
Detection of foot-and-mouth disease virus infected cattle using infrared thermography.
Vet. J 180:317–324.
http://www.sciencedirect.com.

Linda D. Highfield, Michael P. Ward, Shawn W. Laffan, Bo Norby and G. Gale Wagner
The impact of potential mitigation strategies on the predicted spread of foot and mouth disease in white-tailed deer in south Texas
Preventive Veterinary Medicine
Volume 94, Issues 3-4, 1 May 2010, Pages 282-288

Elbers AR, Dekker A, Dekkers LJ. 
Serosurveillance of wild deer and wild boar after the epidemic of
foot-and-mouth disease in The Netherlands in 2001.
Vet Rec. 2003 Nov 29;153(22):678-81.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14682541

Linda D. Highfield, Michael P. Ward, Shawn W. Laffan, Bo Norby,
and Gale Wagner 2009
The impact of seasonal variability in wildlife populations on the predicted
spread of foot and mouth disease
Vet Res. 2009 May–Jun; 40(3): 18.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2695039/

L. D. HIGHFIELD, M. P. WARD, S. W. LAFFAN, B. NORBY and G. G. WAGNER  2010
Critical parameters for modelling the spread of foot-and-mouth disease
in wildlife
Epidemiology and Infection (2010), 138:125-138
http://journals.cambridge.org/action/displayAbstract?fromPage=online&aid=6701008

P. Sutmoller & R. Casas Olascoaga 2002
Unapparent foot and mouth disease infection (sub-clinical infections and carriers): implications for control
Rev. sci. tech. Off. int. Epiz., 2002, 21 (3), 519-529
http://www.oie.int/boutique/extrait/20sutmoller.pdf

McVicar J.W., Sutmoller P., Ferris D.H. & Campbell C.H. (1974).
Foot and mouth disease in white-tailed deer: clinical
signs and transmission in the laboratory.
In Proc. 87th Annual Meeting of the United States Animal Health Association
(USAHA), 13-18 October, Roanoke, Virginia. USAHA, Richmond, Virginia, 169-180.

Keane, C. 1927. The outbreak of foot and mouth disease among deer in the Stanislaus National Forest. California State Dep. Agric. Mon. Bull 16:213–226.

(さらに追加する予定)
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by beachmollusc | 2010-07-25 21:05 | 口蹄疫

野生鹿の口蹄疫感染調査の情報

野生鹿の感染調査に備えて役に立ちそうな情報を集めているが、イギリスでは鹿の個体群の増大の結果生じる(口蹄疫に限らず)様々な人獣の感染症について鹿が関与する危険を認識し、その疫学調査について論じた論文のタイトルが見つかった。下がその論文要旨である。(本文の閲覧が有料なので著者にファイル送付の依頼メールを出した)

Wild deer as a source of infection for livestock and humans in the UK.
Böhm M, White PC, Chambers J, Smith L, Hutchings MR.
Vet J. 2007 Sep;174(2):260-76. Epub 2007 Jan 25.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17258479

Abstract
Wild deer can feature in the epidemiology of a wide range of livestock
and human diseases in the United Kingdom by representing a source
of disease via various transmission routes. This review highlights current
and possible future infections of deer in the UK which may have an impact
on livestock and/or human health. Increases in deer abundance as well
as range expansion are likely to exacerbate the potential for disease
persistence due to the formation of multi-species deer assemblages,
which may act as disease reservoirs. Climatic changes are likely to have
a direct impact on the presence and abundance of various pathogens
and their vectors, so that with a warming climate exotic diseases may
play a role in future UK livestock and wildlife disease management.
This paper highlights the need for a monitoring strategy for wildlife
diseases, in particular infections in wild deer, in the UK.

グーグル翻訳を元にして日本語を書き直してみた。上が機械翻訳で下が直してみたもの。

ワイルド鹿は家畜やイギリスでヒト疾患の広い範囲の疫学の様々な伝送路を介して病気の原因を表す機能することができます。このレビューは、英国のどの家畜に影響を与える可能性があります鹿の現在および将来の感染をハイライト/や人間の健康。鹿豊富に増加だけでなく、範囲の拡大は病気の貯水池として行動することが病気の永続性多種の形成のために鹿の群集の可能性を悪化させる可能性があります。気候変動は、プレゼンス、様々な病原体とそのベクトルの豊富に直接的な影響を持っている可能性が高いので、地球温暖化の気候エキゾチックな疾患は、将来、英国の家畜や野生動物の疾病管理の役割を果たすことではあります。本稿では、野生の鹿の特定の感染症では、英国の野生動物の病気の監視戦略の必要性を強調する。

英国における野生鹿は、様々な経路を介して広範囲にわたる家畜と人間の疫病の発生源となることで、疫学調査の対象として特筆されるべき存在です。この総説では、現在そして将来において家畜や人間の健康に強い影響が及ぶかも知れない鹿の感染を取り上げます。鹿の個体数の増加および生息範囲の拡大は、疾病が溜まりこむような複数種の野生鹿の集団を形成し、病気が持続する可能性を大きくする恐れがあります。気候変動が様々な病原体とその運び手の増加に直接影響する可能性が高いので、気候温暖化に伴って海外から侵入する疾患が将来的に英国の家畜と野生動物の疾病管理の中で存在感を増すでしょう。本稿では、英国の野生動物、特に野生鹿の感染症の監視戦略の必要性を中心に取り上げました。

学術的な論文要旨のような、抽象化と簡略化の権化となっている文章を機械翻訳で読むことはまずできないようである。この要旨では具体的なポイントを述べていないので、中身が見えない「悪い要約」となっている。

さて、口蹄疫に感染したイギリスの鹿(ニホンジカを含む)の外部症状の写真と説明文を自由に使ってよろしい、という許可が著者から来ている。その情報の元になった3論文は要約しか読んでいなかったので、改めて本文のファイルを著者Dr. Gibbs(現在フロリダ大学、副学長)にお願いしている。

ここでは論文タイトルだけ示しておく。

E. P. J. Gibbs, K. A. J. Herniman and M. J. P. Lawman 1975
Studies with foot-and-mouth disease virus in British deer (muntjac and sika) :
Clinical disease, recovery of virus and serological response
Journal of Comparative Pathology Volume 85, 361-366

A. J. Forman, E. P. J. Gibbs, D. J. Baber, K. A. J. Herniman and I. T. Barnett 1974
Studies with foot-and-mouth disease virus in British deer (red, fallow and roe) :
II. Recovery of virus and serological response
Journal of Comparative Pathology Volume 84, 221-229

Studies with foot-and-mouth disease virus in British deer (red, fallow
and roe) : 1. Clinical disease
A. J. Forman and E. P. J. Gibbs 1974
Journal of Comparative Pathology Volume 84, 215-220

依頼した論文が来るのを待ちながら、次回からのブログで、感染した鹿の画像の説明を少しずつ進めてみたい。
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by beachmollusc | 2010-07-25 09:52 | 口蹄疫

口蹄疫の殺処分から救われた子牛の話 (子羊の訂正)

お詫び:写真の子牛が白くて毛がわりと長かったので羊の仔と間違えました。イギリスには白い牛がいることを忘れていて、英語のcalfも偶蹄類の仔と思い込んでいました。羊の仔はlambだったので、もっと早く気がつくべきでしたが、勘違いをコメントで教えてもらって、やっと気がつきました。皆さん、ゴメンナサイ。

白い毛の長い子牛の写真:
http://www.pigglywiggly-photography.co.uk/assets/images/db_images/db_White_Calf3.jpg

イギリスのBBC放送サイトには2001年の口蹄疫の詳しいアーカイブ情報があるが、それをながめていると今回の宮崎県で発生した口蹄疫を考える上で参考になる事例がいろいろでてくる。

発症農場の近隣で全頭が殺されていたはずだったのが、生まれたばかりの子牛が処分された仲間の死体の中で5日間生き残っていて、ニュースで大きく取り上げられた結果、政府が処分しないことに決めたという。生後12日の子牛、フィーニックス(不死鳥)という名前である。その写真を下に貼り付ける。

In Pictures: Foot-and-mouth: One year on
e0094349_2132956.jpg

Phoenix, a 12-day-old calf, hit the headlines when he was spared from
slaughter when found alive after the rest of the herd was culled. Under
the media spotlight MAFF decided to allow Phoenix to live.
9/13

新聞(ガーディアン)でもフィーニックスについて大きく取り上げている。
http://www.guardian.co.uk/gall/0,8542,443237,00.html
Phoenix risen from the ashes
Ross Board, 11, with his pet calf Phoenix, saved from slaughter after
surviving the cull of the rest of her herd. The calf was reprieved on
April 25 after a government change of policy on slaughter on
"contiguous" farms.
e0094349_2147536.jpg

Photo: Chris Ison, PA

口蹄疫が発生した農場の近隣(3キロ以内)は家畜を全部殺処分するという当初の防疫方針を変更し、この羊を処分しないことを首相が最終的に決めたとある。イギリスの世論が口蹄疫が発生した農場の近隣農場で感染していない家畜を全て殺して処分していたことに怨嗟の声が上がり、フィーニックスを殺すな、という世論の高まりを受けた政府が、その声を重く受け止めたことがわかる。

フィーニックスの特例のおかげで、獣医師が感染していないと確認した近隣農場での牛の自動的殺処分はしない方針変更がなされたらしい。

下のミルクをもらうフィーニックスの写真は再びBBCサイトから。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/1298362.stm
e0094349_22164719.jpg

Mr Brown insisted the change in culling was not a "relaxing" of the rules,
but amounted to "refinements" of the government's previous policy.
(ブラウン首相は殺処分の方針転換について、ル-ルを「緩和した」のではなく、前のルールを「緻密にした」と主張。)
Phoenix was reprieved as a result of the government's decision
(フィーニックスはこの政府の決定により処分をまぬがれた)
"These refinements can be expected to provide some relief from automatic
slaughter of cattle," he said.
(「この緻密化によって、近接農場の牛の自動的な殺処分がいくらか救われるように期待できる」と首相の弁。)

政府の方針転換は、世論に負けた修正ではなく、やり方を進歩させたのだという強弁が面白いが、結果として激しく蔓延した口蹄疫に対する国民の恐怖と希望とを奇跡的に生き残っていたフィーニックスが具象化させたようである。口蹄疫終息後に出版された本や論評などがこの「出来事」を取り上げて、当時の社会心理などについて様々な角度から分析している(情報検索で多数見ているが省略する)。

2001年3月に始まったイギリス口蹄疫は各地に広がり、約2000例まで発生農家がでて、9月に入ってやっと終息した。その間の日ごとの発生数のグラフがDEFRAから出ている。
e0094349_22452588.gif

フィーニックスが救われた4月25日には大発生が峠を越えてかなり下火になっていたことも、この時点での殺処分が緩和された背景にあるのだろう。

日本の口蹄疫でも種牛問題救済が社会現象となっている。民間の種牛に関しては「処分のために」特別措置法がわざわざ作られ、それを基に強制的に処分された。その特措法による民間種牛の救済に国として進めなかった背景には県有の種牛の移動特例問題があった。県有種牛の最終的な運命はまだ分からないが、これが民間種牛の救済の可能性を阻んでいたことに多くの人が気づいていないようだ。
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by beachmollusc | 2010-07-23 22:30 | 口蹄疫

砂浜海岸の上の河口変化

過去の空中写真で海岸の時代変化を読むと面白い発見があるが、その一つが砂浜の上で川の流路が変化し、河口の位置が変化し続けていることである。

小倉ヶ浜の「河川改修工事」が無意味な公共工事であることを市民の皆さんに理解してもらうために、昨日の現場写真の場所を空中写真で示して説明したい。ちなみに、明日の午前中に日向市の切2老人クラブで「奇跡の小倉ヶ浜」という講演をする予定なので、これも話題として付け加える予定である。

小倉ヶ浜上空から撮影された空中写真は1948年に米軍が撮影したものから、2000年の国土地理院の写真まで52年間に多数あるが、ごく最近の写真がない。ここでは26年間隔で、1948、1974、2000年の3枚から部分的にスキャンした画像に説明を加えた。北は上だが、撮影角度が写真ごとにわずかに違う。南北が約3キロの範囲を示している。
e0094349_7423389.jpg

(画像をクリックすれば大きく見えます)

赤岩川は、砂浜に流れ出る場所でゴルフ場が建設されて護岸で固定される前は南に大きく蛇行して吉野川と合流していたことがある(1948年)。

海岸林が砂丘の上に拡大されて砂浜が狭まったのは1970年代で、赤岩川の古い流路が海岸林の中に取り残され、湿地となっている。1974年の写真で植林中の区画がはっきり見える。

吉野川の河口でも砂浜に出た部分の植林で流路が南に曲がることが許されず、北に向かってから南に蛇行している。蛇行の屈曲位置が固定点で規制されているように見える。

2000年の吉野川は北に向かってやや直線的に砂浜の上を流れていた。その後の中間状態の写真はないが、2006年から現地で観察を続けているが、砂浜の上の流路が絶えず変化していることは明らかである。

最近は砂浜に出た場所から護岸の岸沿いに南下し、その後大きく蛇行して海に出ている。そこへ、「河川改修工事」が入って、流路の直線化、という全く無意味な、自然の力を無視した、公金の無駄遣い:工事のための工事をやっている。市役所には「土建化せんとイカン」と言う人がいるのだろう。

<追記>

空中写真を見ていて気が付いたのだが、吉野川河口部分で起こっている蛇行と流路の変化に平岩港の防波堤が影響を与えているかもしれない。防波堤の周辺では並みのエネルギーが減衰した場所に堆積が進んでいるため、船が通るときに危なくなって航路浚渫が行われている。

砂浜海岸の砂は流動循環していて「有限」で、堆積して溜まった分は別の場所から運ばれてきて足止めされたものである。そして、沖に突き出た堤防の先端部では、沖から岸に来る波浪を回折させるので、向かう進路が変わった波が通常の進路の波と重なりあって、場所によっては海岸に強く当たる:つまり侵食の力が働く。以上を踏まえて考えてみれば、川の流れが変わりながら侵食が起こっていることは防波堤の影響が大きいかもしれない。

たしか、最近になって、航路の堆積量を減らすために土木工事をやって、防波堤の形を変えたと聞いている。それに反応した砂が動きを変えたのかもしれない。工事の前後、特に最新の空中写真を見たいものである。砂浜海岸では一部をいじる、構造物で固めると、必ず別の場所に変化が起こる。それを是正しようとしてつぎはぎ対策を続け、砂浜全域がアウトになるケースが後を絶たない。土建屋さんは潤うが、地域の自然は壊れて市民の財産を失う。
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by beachmollusc | 2010-07-22 07:56 | 海岸